「酒と健康について」


 私の武術と養生の師匠である孫老師は、酒席で、「小田さん、毎日これだけ飲みなさ

い。内功が強くなり、とても健康になります。 」 と、さかづき一杯の中国のお酒を持って

私に語りかけるのが常でした。武術の修行に貪欲だった私は、 たくさん呑めば早く強く

なるであろう、と都合よく解釈して、アルコール性胃潰瘍になりかけたこともありました。

私の試行錯誤から生まれた下記の事柄が、皆さんの健康のお役に立てば幸いです。





 一日に摂取しても良いと思われるアルコールの量は、個人差がありますが、大体25g

までです。ビールなら500cc、ワインはボトル1/4本 ( グラス2杯 )、焼酎ならロックで2

杯です。確かサントリーのホームページにアルコールパッチテストのやり方があったので

やってみられると良いでしょう。

しかし、ご存知のように、お酒は肝臓だけではなく、他の臓器にも負担をかけます。アル

コール度数の強いお酒をそのまま飲めば、胃から出血することが知られています。 胃は

もとより、膵臓や腸の関連するものもあります。 私たちの行なう施術の中にチャップマン

反射を利用した「内臓機能診断法」 がありますが、お酒を飲んだ翌日に胸焼けがすると

きなど、胸骨左横、第五番目の肋骨の溝をなぞって行くと、強い圧痛があります。これが

あるときは胃酸過多の証拠です。 空腹時、過労・睡眠不足のときの飲酒など注意が肝

要です。 圧痛点を少しグリグリと揉んでやると「胸焼け」は治まりますが、あくまでも原因

を無くすことを優先し、長引くようであれば、迷わず医師の診察を受けて下さい。胃カメラ

での検査を行ない、最新の高価な薬を服用しても思わしくない場合、現代社会における

「体性機能障害=日常的な姿勢からくるもの」が原因の場合が殆どです。 これに気づく

医師は、現在、残念ながら多くはいません。





 私の場合、仕事の性質上、前かがみの仕事が多いため、どうしても「胃の動き」を悪く

するようです。毎朝の意拳の修行はもとより、オステオパシーによる横隔膜の可動改善

=胃の蠕動運動の回復、ヨガによる逆立ちのポーズ(内臓下垂・姿勢の改善)、と空腹

時のカカオ摂取=胃粘膜の保護など ( ちなみに「意拳」以外は、時間にしても約10分足

らずです)、そして 「節酒」 を心がけています。